PVDコーティング・イオンプレーティング

一品物・個別・単発対応!柔軟い細かい要望にお応えする金型・ 工具のイオンプレーティング(PVDコーティング)

目次

強密着性・高耐久性のPVDコーティングを「1個から」「短納期」「個別対応」で提供

次世代コーティング ONcoat

下記皮膜形成に合わせ、次の操作を行います。

  • ・強い密着力と優れた面粗度による高い耐久性を実現します。各種用途に合わせた膜種をご用意しております。素材選定〜熱処理〜コーティング〜表面処理〜表面改質を含めた一連の提案を行います(O.Nsyori)。
  • ・1個対応や個別対応など少量でのコーティングに柔軟に対応しております
  • ・少量対応で、マスキングなどの手作業工程もおまかせください
  • ・コーティング処理前後の表面改質・表面研磨(乾・湿)、ホーニング処理にも対応します
  • ・工具等の再研磨・コーティング皮膜の剥離皮膜作業から、再コーティングまで一貫して対応します

豊富なPVDコーティング(イオンプレーティング)膜種をご用意しております

PVDコーティングとは

PVDコーティングとは、「Physical Vepor Deposition」の略語で、合金(Ti、Cr、Al、Siなど)を蒸着させる技術です。金型、工具などの母材表面に電気的(物理的)に硬質膜を真空蒸着させる処理となります。

PVDコーティングのメリット

  • ・金属表面に薄膜の硬質膜を成膜することにより、母材の保護や、耐摩耗性の向上などが期待される
  • ・膜種によっては摺動性や耐熱性の向上が期待される
  • ・膜表面をラップ処理することにより、平滑面粗さを向上させることができる
  • ・母材が合金鋼であれば表面硬質膜を除去することが可能

PVDコーティングのデメリット

  • ・導電性の金属品を500度に加熱し処理を行いますので、母材の耐熱温度が要求される(変形、変寸、溶解など)
  • ・真空蒸着のため、細長い穴の内径など、付き周りの悪い形状がある

当社PVDコーティングの特長

皮膜形成に関するご相談に多くの対応実績がございます。

  • ・複合膜・多層膜・傾斜組成膜の作製
  • ・膜厚調整の対応
  • ・使用用途に応じた膜種の選択
  • ・各種前処理との併用により、密着力の向上や摺動性の向上

O.Ncoat

新規導入コーティング炉で切削工具・金型の“長寿命化”を強力アシスト!!

コーティング炉
コーティング炉

MG:抜群の摺動性・耐摩耗性

  • ・優れた摺動性 動摩擦係数 0.32
  • ・硬さ 3200~3500HV
  • ・優れた密着性・耐摩耗性
  • ・主に金型向け
抜群の摺動性・耐摩耗性 MG

新開発超多層膜

TG:難削材加工の決定版

  • ・硬さ 3300~3600HV
  • ・酸化温度 1200℃
  • ・難削材加工に最適
  • ・主に超硬工具等の切削工具向け
難削材加工の決定版 TG

新開発多層膜

TiAlN-H:卓越した耐熱性・耐摩耗性

  • ・硬さ 3500~3800HV
  • ・酸化温度 900℃
  • ・優れた耐熱性・耐摩耗性
  • ・高速ドライ切削加工・金型向け
卓越した耐熱性・耐摩耗性 TiAlN-H

性能が大幅UP(当社比1.3倍)

「O.Ncoat」製品事例集ダウンロードお申込み

当社取扱のコーティング膜種と特性

アークイオンプレーティング法(AIP法)

  • 密着力に優れます
  • 多層膜が形成できます
  • 傾斜組成膜が形成できます

O.Ncoat 新ラインナップ

膜種
色調 TiAlN-H  MG  TG干渉色
品名 TiAlN-H MG TG
硬度Hv 3,500~3,800 3,200~3,500 3,300~3,600
膜厚 2~3μm 2~3μm 2~3μm
※動摩擦係数 0.58 0.32 0.53
酸化温度 ~900℃ ~800℃ 1,200℃
処理温度 500℃ 500℃ 500℃
用途例 高速切削工具
金型
機械部品
金型
機械部品
切削工具
難削材用

◎上記数値はすべて公的機関による評価(H29 工総材第9号)

※動摩擦係数はΦ5mm超硬ボールで、50N加圧、周速度1885mm/min・50m時点での試験結果
 (2017年9月現在)

O.Ncoat

膜種
色調 TiN TiCN TiAN CrN
品名 TiN TiCN TiAlN CrN
硬度Hv 2,000~3,100 2,200~2,800 2,600~2,800 1,200~1,800
膜厚 2~3μm 2~3μm 2~3μm 2~3μm
酸化温度 ~600℃ ~600℃ ~800℃ ~700℃
処理温度 500℃ 500℃ 500℃ 500℃
用途例 切削工具
金型
機械部品
切削工具
金型
機械部品
高速切削工
金型
機械部品
軟質金属用治工具
金型
自動車、機械部品

「O.Ncoat」コーティングサンプル資料ダウンロードお申込み

豊富なDLCコーティング膜種をご用意しております

DLC(ダイヤモンド ライク カーボン)

耐摩耗性、摺動性に優れます。

※用途別に数種のDLCコーティングをご用意しております。使用目的に応じたDLCコーティングをご提案させていただきますのでご相談下さい!

適用品

切削工具

ドリル、リーマ、エンドミル、ブローチ、タップ、歯切り工具、超硬工具、チップ、メタルソー等

冷間加工用金型

プレス抜き、折り曲げ、プレス絞り、成形、 ロール、圧縮パンチ、スピニング用治具

熱間加工用金型

ダイカスト金型、プラスチック金型、プレス金型

自動車・機械部品

摩耗部品・各種摺動部品・ゲージ

受注品(寸法・大きさ)処理可能サイズ

  • L:500mm φ300mm

コーティング処理日程表

コート種 曜日
膜種
TG 第2,第4
水曜日
MG
TiAlN-H 第1,第3
水曜日
TiN
TiCN
TiAlN※1
CrN ☆処理日は適宜、お問い合わせください
TiC
DLC

上記☆印は、状況によります。詳しくはお問い合わせください。

※1…ツールなど寸法重視製品は別途ご相談下さい。

コーティング剥離について

下記の作業を承ります。

  • ・不要となった皮膜の剥離
  • ・多種多様な皮膜の剥離
  • ※剥離後の再研磨や再コーティングも承ります。

豊富な実績を基に金型・切削工具などの長寿命化・高性能化・コストダウンを実現

製品に合った鋼材・コーティング皮膜の選定や熱処理条件の設定等、豊富な経験をもとに金型や切削工具に関するお悩みの解決策をご提案します。

課題解決ご提案例

  • 工具、金型を長寿命化したい
  • 切削工具の滑り、摺動性を出したい
  • コーティング時の変寸を少なくしたい
  • 製品の寸法が足りないので太らせたい
  • 膜厚が薄いコーティング、膜厚の安定化をしたい

など、その他お気軽にご相談ください。

オカネツが金型・ツール等の課題解決のお手伝い・ご提案します。

複合一体処理
複合一体処理
複合処理技術「ONsyori」

その他表面処理・表面改質

  • ・表面改質及び表面処理装置を数種類設備し、製品の耐久性・耐食性・離型性・摺動性が向上!!
  • ・切削工具の表面改質・・・表面の摩擦抵抗が低減、切削屑がスムーズに排出され、工具の折損が減少する・・・初期の刃先チッピングが発生しにくくなる・・・長寿命化に貢献します。

表面処理

豊富なPVDコーティング膜種をご用意しております。【 詳細はこちら → 】

表面改質

  • 表面の梨地化・高硬度化を付与し、摩擦係数の低減と長寿命化を図る。
  • コーティング皮膜の面粗度
  • 母材表面の汚物除去、コーティング皮膜処理

ショットピーニング処理

以下の特長を有します。

  • ・金属疲労防止
  • ・応力腐食割防止
  • ・耐チッピング性が向上
  • ・すべり性が向上
  • ・母材硬さの向上
  • ・表面の梨地化
  • ※ショットピーニング処理をオプションで承ります。

表面研磨(乾・湿式処理)

コーティング処理の前後にショット研磨(無数の微粒子研磨剤を対象製品に打ちつける)を行なっております。なお当社の表面研磨では乾式・湿式の2種類で下記のとおりです。

表面研磨(乾式)

  • ・ワークのバリ取り、キズ取り
  • ・ワークの点磨き・中磨き
  • ・皮膜の密着性が向上 → 製品の耐久性が向上

表面研磨(湿式)

  • ・ワークの仕上げ研磨(まれに鏡面磨き)
  • ・ワークの面粗度が向上 → 製品の耐久性と離型性が向上

コーティング前に研磨をすることで・・・

  • ・皮膜の密着性が向上
  • ・製品の耐久性

コーティング後に研磨をすることで・・・

  • ・面粗度の向上
  • ※表面研磨処理をオプションで承ります。

刃先ホーニング処理

切削ドリル等の刃先のエッジを滑らかにする処理です。以下の特長を有します。

  • ・チッピング抑制
  • ・難削材の加工に最適
  • ※刃先ホーニング処理をオプションで承ります。

精密鏡面処理(B.Msyori)

コーディング皮膜等を瞬間照射することで、皮膜が母材に強密着し面粗度が向上。
これにより長寿命化が図れます。

切削工具の再利用(再研磨・コーティング)

切削工具の再研磨を承ります。再研磨後のコーティングと併せてご相談ください。

前使用済工具(刃先が磨耗)

後再研磨(刃先を再研磨)

コーティング刃先を再コーティング

課題解決事例

PVDコーティング・イオンプレーティングに関する課題解決事例を紹介します。

製品事例

用途・品名 金型の入子部品・パンチ・ピン
材質 SKD11
工程 各種コーティング
処理炉 AIP炉
概要

金型の入子部品・パンチ・ピン等へ各種コーティング処理をすることで、耐磨耗性が向上し、金型の長寿命化が図れます。

用途・品名 ドリル・エンドミル
材質 SKH51
工程 各種コーティング
処理炉 AIP炉
寸法 φ14、φ16、φ20
概要

コーティング処理の無いドリル・エンドミル等をご購入されたものを弊社で各種コーティング処理を施して長寿命化、高性能化が図れます。

Q&A

樹脂型の離型性に効果があるコーティングはあるか?
コーティングではありませんが、当社のオカネツ窒化は樹脂型の離型性に実績があります。詳細はこちらをご覧ください。
鋳物にコーティングは可能か?
コーティング前にベーキング処理をして頂くと可能です。ただし、可能であれば材料の変更をお勧めします。
真鍮にコーティングは可能か?
当社では処理しておりません。Cu-Zn合金のためZnがべーパーし、コーティング炉チャンバーが汚れるためです。
パイプ形状の製品にコーティングは可能か?
パイプの表面にはコーティング可能ですが、内部は口径やパイプ長によってはコーティングが届かない場合があります。事前にご相談下さい。
SKS製の部品にコーティングは可能か?
可能です。ただしコーティング処理温度が500℃前後かかります。焼き戻し時に高温戻しをご指定下さい。
装飾系のコーティングでイエローグリーンやピンクゴールド色は可能か?
当社HPに掲載されています色味以外ではブルーとピンクが可能です。但し、細かい色指定はできませんので事前にご相談下さい。
銅にコーティングは可能か?
低温処理でなら可能です。事前にご相談下さい。
SKD11で製作した製品にコーティングを施したいが、以前に熱処理は高温戻しが必要と言われたことがある。その理由は?
コーティング処理時に500℃前後の温度がかかります。熱処理時に低温で戻してある場合はコーティング時に変形や変寸等が発生します。これらを防ぐために熱処理時は高温戻しを施す必要があります。
イオン窒化とラスター窒化の違いは?
・イオン窒化は減圧化で数百ボルトの直流電流を印可し、グロー放電(プラズマ)を発生させ、分解されたNイオンによって窒化する方法です。表面に化合物層ができます。
・当社のラスター窒化は電子ビームを直接窒素分子にあて、窒素を取り出します。以下の特長があります。
  1.化合物層を形成しない
  2.高アスペクト比の狭いスリットや孔の内面の窒化が可能
  3.鋭い刃先の窒化処理が可能
ミスミのDLCコーティングパンチにTiCNなどのコーティングは可能ですか?
DLCが低温処理に対してTiCNの処理温度が500℃のため、500℃で成膜すると下のDLCが変質してしまいます。また、DLCは電気を通しにくいのでバイアスがかからず、イオン蒸着はほぼできません。DLCコーティングを剥離してからのTiCNコーティングをおすすめします。
コーティングが付きにくい材質があれば教えてください。
・電流を流さないもの。
・ガスが発生するもの。
・表面に酸化被膜がついているもの、不動態被膜がついているもの
(酸化膜・不動態被膜を除去すれば可)
鏡面仕上げになるように磨いてもらうことは可能ですか?
協力会社様にお願いすることで、平面、内面等様々な研磨が可能です。
コーティング膜は同じでも色の違う時があります。なぜですか?
イオンの蒸発量のバラつきにより、多少色の違うことがあります。性能には問題ありません。また、炉内の保持部によっても違うことがあります。
膜厚を10μm乗せたいのですが可能ですか?
膜の種類は限られますが可能です。ただし専用バッチを組む必要があるため、価格はご相談ください。(5μm以上乗せた場合は圧縮残留応力の影響で膜自体が壊れて剥がれる可能性があります。)
針金の跡が分からないようにしたいです。
セット時の針金保持部の場所を変え、2回コーティングをかけることで見えにくくすることは可能ですが、跡は残ります。
TiNとDLCを同じ製品にコーテイングすることは可能ですか?
TiN後にDLCをかけることは可能です。しかし逆の順番では、処理温度の関係でDLCが壊れて取れてしまうので不可能です。
どのような膜、または母材でも剥離することはできますか?
弊社でコーティングしたものは超硬を除いて剥離可能です。(PVDコーティングを施した超硬の剥離は行っていませんが、DLCの場合は可能です)
他社のコーティングについてはご相談下さい。チタン成分を溶かす薬品を使用しているため、チタン製品の剥離は不可となります。
アルミにコーティングはできますか?
低温処理でしたら可能です。しかしそのままコーティングすると母材が柔らかいため膜が壊れてしまいます。下地に無電解ニッケルクロムメッキを施すことをおすすめします。
コーティングは錆止めになりますか?
完全な錆止めにはなりません。コーティング前にわずかな残った錆がコーティング後に膜の下で広がってしまい、くすんだ色合いになることがあります。
コーティングをした磁気製品(磁気を保ったまま)の剥離はできますか?
剥離自体は磁気に影響を与えるものではないので可能です。
コーティングとメッキの違いは?
コーティングは乾式法、メッキは湿式法となります。
PVDとCVDの違いは?
一番の大きな違いは処理温度です。
・PVD(物理蒸着)処理温度は400~500℃近辺が一般的です。
・CVD(化学蒸着)処理温度は1100℃近辺となります。CVDは密着力が高くガス雰囲気で行うので、細部への付き回りは良いが、変寸を伴うこともありますのでご了承ください。
超硬などに18金やロジウムRh(白金の一種)のコーティングはやっていますか?
当社では対応しておりません。
ジュエリーなど肌に直接触れるものにコーティングはできますか?
コーティングは可能です。おすすめは、TiN膜となります。TiNは医療器具や食品、薬などを扱う現場で使用されており、安全性に問題はありません。材質によってできるもの、できないもの御座いますので事前にご連絡下さい。
コーティングの部分剥離はできますか?
アルカリ性の薬品に全浸漬させるため、部分的な剥離は対応しておりません。
クロムメッキの上からコーティングは可能ですか?
コーティングの処理温度が500℃に対して、クロムメッキの処理温度が低いため剥離が起こる可能性があります。事前にご相談下さい。

納品までの流れ

品質保証について

マイクロスコープや拡大鏡、マイクロゲージ等の検査設備を使用し、製品の品質管理・検査を行っております。
検査風景

集配対応エリアについて

当社ルート便 集配対応エリア

長野県

諏訪市、岡谷市、茅野市、伊那市、駒ヶ根市、辰野町、箕輪町、松本市、塩尻市、安曇野市、池田町、大町市、 飯田市、松川町、中野市、長野市、須坂市、千曲市、坂城町、上田市、東御市、小諸市、佐久市

山梨県の一部

北杜市、韮崎市、甲斐市、甲府市、山梨市、南アルプス市

対応エリア図

県外のお客様(当社ルート便対応エリア外のお客様)

お客様からの配送は全国対応

各種宅配便(ヤマト運輸・佐川急便・西濃運輸・日本郵政など)による受け入れ・発送が可能です。
お客様のご都合の良い配送業者でご送付ください。

お客様とのお打ち合せにより配送業者や配送日程などを決定します。

ご注意

  • 1.皮処理品の材質により成膜条件が異なります。また、部品、加工形状に合わせた調整も必要です。
  • 2.皮処理品はコーティング時に自身を支えるサポート部が必要です。コーティング部、サポート部をご注文の際におしらせください。
  • 3.皮処理品の前歴、材質による表面状態の変化が密着性に大きく関わります。ご相談ください。
  • 4.皮処理品の熱処理履歴により変形、変寸があります。事前にご相談ください。
  • 5.その他
  • ○ 処理温度(物温)が500℃になるため、それに耐えられる材質であること
  • ○ 最終焼入れ温度が500℃以上であること
  • ○ メッキ・塗装・溶接等の処理がされているものはコーティングできません
  • ○ 帯磁しているものはコーティングできません
  • ○ 表面の仕上げ加工が荒いもの、酸化しているものはコーティングが付きにくい場合がございます
  • ○ セット時に保持する所が必要となります。コーティングが必要な箇所をご指示ください。
  • ○ マスキングは工数により費用負担が生じます。
  • ○ 複数回再コートを繰り返しますと、母材の金属疲労等によりコーティング寿命が短くなります。
  • ○ 極まれに処理品が炉内で放電を起こし、傷付くことがございます。不可抗力で発生しますので、その際はご了承ください。

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