課題解決事例 ラスター処理でチッピング防止に

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お客様の課題

S社様は特殊合金を抜くための抜き型にチッピングが発生していることにお悩みでした。プレス加工において、抜き型の刃先に微細なチッピングが発生すると不良品の増加と金型交換頻度の上昇が大きな課題となります。

解決の内容・施策

自社による原因の推察

金型の硬度や靭性が加工条件に対して不足しており、強度バランスの見直しが必要と判断しました。
一般的にチッピングが発生しやすい条件としては、


  • ・ガラス繊維入りの硬質樹脂を加工

  • ・クリアランスが極端に狭い

  • ・刃先が鋭すぎる(刃殺し未対応)


などが考えられます。

解決策

切削加工におけるチッピングとは、金型や切削工具の刃先などに発生する微小な欠けのことです。
チッピングはそのままにすると大きな欠損や加工精度の低下の原因になるので、未然に発生を抑える必要があります。
ラスター処理(高温)で処理をすることでチッピング対策が可能です。

ラスター処理


窒化層を形成せず金属表面を浸透強化するラスター処理を採用。被膜が剥がれるリスクなく、寸法精度も保持できます。



他の対策との比較


方法特長課題
PVDコーティング高硬度・耐摩耗性被膜剥離リスクあり
DLCコーティング低摩擦・耐食性コスト・厚みの影響あり
刃殺し(R処理)刃先欠けを防止精度低下の懸念
ラスター処理母材に浸透し、窒化層を作らないノーリスクでチッピングの抑制


サムネイル

効果・メリット

ラスター処理により、金型の寿命が従来比で2〜3倍に。交換頻度が減り、生産性が向上しました。
SKH51からSKD11へ材料変更が可能となり、工具コスト・加工費の削減につながりました。


  • 不良率の低減による品質安定

  • 金型寿命延長で交換回数を削減

  • 材料見直しによるランニングコスト最適化

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